ホシナの投稿 12
あるじの贈り物
あるじの鈴木さんは、「贈る椅子」をテーマにした展覧会やフェアを何回か行っている。
家具は調度品だ。インテリアデザイン、部屋のしつらえの要素となる。
しかも、部屋の真ん中に置かれることが多い主役級の調度品だ。
調度品とは飾り物ではない。日々使うもので、日々触れるもの。暮らしの道具。
おいしい食事。楽しい会話。仕事、家事、趣味。
何かに没頭したり何もしないでのんびり過ごしたり、
好きな時間を過ごす、嬉しい居場所となるのが椅子だ。
「空間、時間、人間。3つの『間』のあいだに置かれるのが家具だ」
と、鈴木さんから聞いたことがある。
なるほど! とそのときは思ったが、じつは分かっていなかった。
その人の空間と時間と、その人の間に置かれるのはどんな椅子なのか。
それこそが椅子デザインや椅子選びの妙であったり奥深さなのだから、
かんたんに分かるはずがない。
どんな椅子がいいか。どんな時間と空間が生まれるか。
考えを巡らせ、イメージを湧かせ、思いを込めるのが
嬉しい居場所の贈り物=贈る椅子、ではないだろうか。
「贈る椅子」
贈る相手は、自分でもいい。
BC工房のキャッチフレーズ「マイ・チェアを見つけよう」は、
自分に贈る椅子、と同じ意味だ。
誰かに贈りたい椅子、自分に贈りたい椅子、好きだと思う椅子を
鈴木さんは考えつづけて、つくりつづけている。
hocna

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