あるじの戯言 22

あるじの戯言 22

〈欲しくなる椅子〉

BC工房の出発時から変わりませんが、
「今、自分が欲しい椅子を作る」が、基本です。

流行でもなく、データでもなく、
単純に、自分が欲しい椅子のデザインをして、
自分が買いたい価格をつける。
単純そのものです。

単純なモノづくりの中心にあるのは、
「座り心地の良さ」です。
プロポーションが、いくらキレイでも、
座り心地が良くなければ、NOです。

〈頑丈な木部+ぶ厚い座面の座り心地の良さ
=BC工房のトレードマーク〉

でしょうか。

*   *   *   *   *

時々、お客さんから「こんな椅子を、作れないか?」
のお題をいただくことがあります。
先日は、オーディオのプロのような方から、
音楽を聴くための本格的な椅子を考えてくれ、
の、むつかしいお題です。
お題は「デザインの素」。

● うしろから音が回ってくる、音の動きをしっかりつかむ
● もちろん座り心地はとことん追求する

などなどの、むつかしい、ありがたい注文です。

デザイナーの上田麻朝と話し合い、こんなスケッチが誕生。
ここから、木部の職人さんとのやりとり、試作が、始まります。
この大変な時間が、
椅子づくりの喜びの時間=マジックアワーです。

「マジックアワー」をたっぷり楽しんでいれば、
きっと、この秋には新作デビューできるかな。

KEIZO

「音楽を楽しむ椅子」

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