008 無垢板テーブルは いっしょにデザインするものだ

こんにちはエーランチです 8

無垢板テーブルは
いっしょにデザインするものだ


新しい「木のギャラリー」は、
自由なデザインギャラリー。

丸太から切り出したぶ厚い無垢板で作る無垢板テーブル。BC工房が無垢板テーブルを始めたのは30年くらい前からですが、ふじのに本拠地を移転して、無垢板テーブルの工房「きらきら工房」を構えてからは、「無垢板テーブル」と一言でいえないくらい、いろいろな無垢板テーブルを作っています。
きれいな姿の原板、どうやって運ぶんだろうというほど長かったりぶ厚かったりする立派な原板もありますが、ヘンテコな形をしていたり割れやウロがあって、見ていて楽しいけど、どんなテーブルになるの? といった板も多くあります。
BC工房は、こういう板を「変木・珍木(へんぼく・ちんぼく)」と呼んでいます。かつて家具プロデューサーを名乗り、いまは「家具屋のヘンコツあるじ」と自称する鈴木さんは、「うちは劣等生の木をデザインするんだよ」と言います。
変木をデザインする。変木が宝のテーブルになるようにデザインする。そんなデザインの現場を見せてもらいました。

 

 

切ったり、削ったり、いっしょにデザインする。
無垢板の良さは自由につくれること。

自由なデザインは、お客さんと会話をしながら、いっしょにチョークで形を描きながら、いっしょにデザインします。その進め方は──。

(1)気になる無垢板を見つける
木の種類、大きさ、形、木目の雰囲気を見て、好きな原板を見つけてください。すでに完成している天板もあったり、原板の姿形をそのまま生かしたいと思うものがあれば、それもOK。良い出会いです。
そして、変木・珍木コーナーの板の中に、「これ好きかも」と思えるものがあれば、それをどうデザインするか、いっしょに考えます。

(2)サイズやイメージを話す
希望のサイズや何人で座りたいとか、部屋にどう置くかなどを伝えます。いろいろしゃべるのがいいと思います。自然な形が好きとか、落ち着いた濃い色味が好きとか、すっきりシンプルな形がいいとか。話し合うことがデザイン。いろんなことを話して伝えることも、自分でデザインするということです。

(3)チョークで形を描いたり消したり
チョークを持って、いっしょに形を描きます。ウエスで消して、いろいろ描き直して。形を描くと、仕上がったときに木目や木の特徴がどう生かされるか、イメージが具体的になります。実物が見えてきます。実物が見えれば、いいかどうかは一目瞭然です。1枚といわず、2枚、3枚と描いてみます。

(4)実際に無垢板を切り出す
これでいいかな、と思えるデザインが描けたら、BC工房はその場で無垢板を切り出してくれます。専用の小回りがきくチェーンソーで、チョークの線にそって一気にがーーーっと。

(5)実物を見て決める
ここまでやって、そのテーブルを仕上げるかどうか決めることができます。実物を見て決められるから間違いなしです。もしも、ここまでやってやっぱり違うかも、、、と思ってもOKということです。BC工房はそのまま仕上げて、完成天板としてショップで展示販売します。

変木→デザイン→宝のテーブル。
目と手の感性で作る一品デザイン。

変木を宝のテーブルにするのはデザインです。目と手の感性で、好きだと思えるもの、愛せる家具をつくり出します。お客さん自身が一番のデザイナーです。これが好き、こう使いたいという思いで板を選び、会話して、チョークで線を描く。
上田さんは、お客さんと会話しながら、適切なサイズや使いやすい形、板の個性の生かし方を考えながら線を描きます。遠慮なくいろいろなことを話すのがいいと思います。
おっとりふんわりした人柄に感じる上田さんですが、なかなか、なかなかの姐さんです。口調はやわらかでも、いうことはずばっとストレート。こちらが思ったこと、本音を言えば、頼りになる答えを返してくれます。
変木から宝のテーブルをつくる自由なデザインを、BC工房の上田さんと楽しんでください。

(つづく)

 

 

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