006 コージーチェアって、何だ? なんなんだ!!!

こんにちはエーランチです 6

コージーチェアって、何だ?
なんなんだ!!!


お伽のデザイン 椅子のぬいぐるみ

BC工房の張ぐるみの椅子、「コージー」。【cozy】あったかくて気持ちいい。心地良くて安心する。大きなぬいぐるみのような椅子。体をあずけるとふんわり包まれる座り心地。これは、おとぎの国の椅子、なのかも。

異端の家具づくり めざすのは「普通の気持ち良さ」

BC工房の鈴木さんに出会ったのは、30年以上前のこと。家具の仕事に関わりつづけてきた鈴木さんが、自身で家具づくりを始めたころでした。そのときに掲げたのが、「普通の気持ち良さ」、というテーマでした。そのテーマに向かって、鈴木さんはいつも常識を見直しながら椅子づくりに取り組んできました。
世の中の常識でなく、自分の常識を打ち破ろうとしていたのだと思います。常識を打ち破るのは、簡単なことではありません。だから、しょっちゅう怒鳴っていました。一日一怒。怒鳴られるほうはたまったもんじゃありませんが、鈴木さんがいちばん怒鳴っていたのは、自分に向けて怒鳴っていたのだと思います。

怒鳴りながら、世の中にない「普通の気持ち良さ」、自分がまだ到達できていない「普通の気持ち良さ」をつくりつづけています。鈴木さんの「普通」は、ぜんぜん普通じゃない。
だから、BC工房の家具づくりは異端と呼ばれたりするのかもしれません。
今もBC工房がめざしているのは、「普通の気持ち良さ」です。「何が普通の気持ち良さなんだ」と、自問自答、試行錯誤、手探り足探りしながら、あるじの鈴木さんは今も怒鳴っているようです。二日一怒、くらいかもしれませんが。

「こんなんじゃぜんぜんダメだぜ」
「もっと行儀ワルク座ろうぜ」

自分の常識に怒鳴りつづけながら、25 年くらい前に生み出した「工芸椅子」は、BC 工房の代表的なシリーズです。ロングラン、ロングセラーとなりながら、今もさまざまなバリエーションが生まれています。変わりつづける定番。矛盾してますが、そうなのです。出来上がっても、「もっと楽しい家具ができないだろうか」、「もっと面白いデザインはできないのか」と、常識を問いつづけているから。

「コージーチェア」は、わりと最近生まれた新シリーズです。定番を育てながらも、次の「普通の気持ち良さ」をめざして、「こんなんじゃぜんぜんダメだぜ」、「もっと行儀ワルク座ろうぜ」、と、日々奮闘から生まれたのではないでしょうか。鈴木さん、コージーにかなり愛着を持っているように見受けます。コージーのことを話すとき、目尻が嬉しそうです。きっと、新しい椅子、いい椅子、好きな椅子ができたと思っているのです。今のところは。
「コージーチェア」は、すでにバリエーションがひろがっています。すごく大きい、小さくて可愛い、左右非対称の形、うたた寝スタイル、、、。コーゲーシリーズと並ぶコージーシリーズ、定番に育つ椅子かもしれません、定番になってほしい。
(つづく)。

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