先週、工房から移動したケヤキのテーブル。
荒木取りをして、表面は、サラッと平面を出したところなのに、
すごく大らかな曲線と、変化にとんだ、美しい木目が、
「大器」を感じさせます。
突然ですが、このテーブルを「モンゴルテーブル」と名付けましょう!
モンゴルテーブル?
カタチも、モンゴルの国に似ています。
モンゴルは大きく3つの自然に分かれるそうです。
ロシア方面の北部は、森、
首都ウランバートルのある中部は草原地帯、
中国方面の南部は、ゴビ砂漠。
よく見て下さい。
上のほうの柾目は、森、
真ん中の板目は、雄大な草原地帯、
下のほうの激しい杢は、ゴビ砂漠の砂紋に見えてきませんか!
自然の持つ、
大らかさ、変化の激しさ、強さ、やさしさ。
このケヤキにすべて現れている!?
激しい杢に潜む、入り皮は、砂漠のオアシス。
このくぼみには、瑠璃色のカシュ―溜塗りで、木に潜む水を表現してみたい。
流れるような中央の木目は、
雄大な草原を遊牧する自由と、
自然と共生する知恵を表すよう。
・ ・ ・ ・
「モンゴル」に興味を持ったのは、
インターンシップで、モンゴルからの留学生「ゾルさん」が来てくれて、
いっしょに仕事をする中、いろんな話しを聞き、
彼女の大らかな明るさとコミュニケーション力に刺激を受けました。
若いのに、器がデカい。
自分の土地に家に社会に忠実な農耕民族と、
土地を所有せず、1年に4回移動してきた遊牧民族の違いなのか?
個々の埋蔵量、熱量、チカラの差なのか。
それにしてもまあ、自分は、
世界でも、相当コミュニケーションや、
動いて変わってくことも下手だな。小せえなあ。と思い知らされました。
まあ、くらべてもしょうがない。
オレは、
木をよく見て、触れて、削って、磨いて。
使う人をよく見て、聞いて、話して。
木と使う人のストーリーを掘り出して、
つなげていきましょう。
ケヤキ「モンゴルテーブル」
サイズ?価格?そんな小さいコト気にしなさんな。
この空と草原のような、
PRICELESSな大らかさを、このテーブルで毎日味わえます。
青山BC工房へどうぞ!
青山BC工房
KAZU